これまでスケールモデルの名の下に、多数のバイクモデルが世に送り出されてきました。ですがそれらのバイクモデルを見て、落胆したことはなかったでしょうか? 明らかに実車と異なるバランス、露出したネジ……。
バイクは、エンジンやフレームなど多数のパーツ群によってそのフォルムが構成され、クルマのようにボディの中にすべてを押し込んだものとは、比べ物にならないほど難易度の高い題材です。またキャラクターモデルのように、作り手のアレンジを加えてしまうのは論外。それゆえ、これまでのバイクモデルは、数々の妥協の上に成り立っていたといえます。それは、バイクの立体物が世に誕生してから一度も変わることのない事実。そして現在に至っても、本物を忠実に再現したバイクモデルは存在しません。
「どうすれば本当のバイクモデルを再現できるのか?」
すべての始まりは、純粋なバイクファンとしての欲求でした。 やまとが送り出す1/6ミュージアムモデルZ1は、実車の形状を忠実に再現するために、部品単位で3Dレーザースキャニングを敢行。本当のディティール、本当のバランスを数値化するために、あらゆる手段を講じました。無論、それだけで正確なデータを獲得できるわけではありません。
パソコン上で容易にシミュレーションが行えなかった時代、物作りを支えたのは職人の技でした。まさにその時代、70年代に産声を上げたZ1には、各所に職人の息吹が残されています。それら人の感性によって生み出されたディティールは、現代の技術をもってしても、スキャンするだけで容易に再現することは叶いません。職人の技に対抗できるのは、同じ職人の技のみ。数値化できないデータに関しては、これまでやまとが変形トイをはじめとする様々なモデルで培った技術によって補正を行い、最新技術と職人技術との融合によって、文字どおりZ1を1/6スケールで再現しました。それは、おもちゃの延長線上としてのバイクモデルではなく、いわば立体の図鑑と呼べるほどの完成度と言えます。
ミュージアムモデルZ1。
それは、バイクモデルの歴史を変える挑戦です。